ドンムアン空港 (DMK) から市内へ。LCC派の「正解」ルート

🏆 結論: A1/A2バス → BTSモーチット駅

迷ったらこれを選んでください。コストと時間のバランスが最強です。

🛑 SRTレッドラインの罠
"最近開通した電車「レッドライン」は駅が遠く、本数も少なく、市内中心部まで直結していません。結局バスの方が早くて楽です。"

1. なぜ「電車」ではなく「A1/A2バス+BTS」が最強なのか

タイのバンコクには2つの国際空港があります。JALやANAなどフルサービスキャリアが発着する「スワンナプーム空港(BKK)」と、エアアジア、スクート、タイライオンエアなどのLCCが発着する「ドンムアン空港(DMK)」です。LCCトラベラーが利用することになるドンムアン空港は、近年アクセス環境が激変しましたが、いまだに「エアポートバス(A1またはA2路線)に乗って、BTS(高架鉄道)のモーチット駅で乗り換える」ルートが、時間・価格・確実性の全方位において最強の正解ルートとして君臨しています。

これには深い理由があります。2021年にドンムアン空港直結の待望の電車「SRTレッドライン」が開通したため、「これからは電車一択だ!」と飛びつく旅行者が続出しました。しかし、レッドラインは駅構内をかなり長く歩かされる上、終点となる「バンスー駅(クルンテープ・アピワット中央駅)」がバンコクの都心(アソークやサイアム)から微妙に外れた場所にあり、そこからMRT(地下鉄)への乗り換えに再び広大な駅を延々と歩かなければなりません。結果として、到着ロビーの目の前から乗れて、BTSの主要駅の手前でサクッと降ろしてくれる「A1/A2バス」の方が、目的地(ホテル)に着くまでの総所要時間が短く、歩く距離も圧倒的に少ないのです。

2. 失敗しないA1・A2バスの乗り方・払い方完全マニュアル

ドンムアン空港の到着ロビー(国際線は第1ターミナル、国内線は第2ターミナル)のゲートを出たら、「BUS(バス)」の案内表示に従って外に出ましょう。国際線なら6番出口付近が乗り場です。オレンジ色、または青色の車体のバスが頻繁にやってきます。

乗るべき路線は「A1」または「A2」です。A1はBTSモーチット駅(MRTチャトゥチャック公園駅と同位置)行き、A2はその先の戦勝記念塔(アヌサワリー)まで行きますが、どちらに乗っても最初の大きな降車ポイントである「BTSモーチット駅」に停まるため、来た方に乗ればOKです。(※A3はルンピニー公園方面、A4はカオサン通り方面に行くため、明確な意図がない限り乗らないでください)

【現金払いの注意点】
タイのバスは乗車時に払うのではなく、「乗った後に集金スタッフ(筒を持った車掌さん)が席まで現金を集めに来る」システムです。料金は30バーツ(約130円)。1,000バーツ札などの大きなお札は確実に「お釣りがない!」と露骨に嫌がられ、最悪乗車を拒否されます。空港内のコンビニや両替所で、必ず100バーツ以下の細かいお札か硬貨を用意してから乗車してください。

3. 最新路線「SRTレッドライン」を使うべき限られたケース

ここまでバス一択を推してきましたが、2021年開通の「SRTレッドライン」を使うことが正解となるケースも存在します。

それは「バンコク周辺の深刻な交通渋滞にあたってしまった時」です。バンコクの渋滞は世界最悪レベルであり、夕方の帰宅ラッシュ帯(17時〜19時頃)や、激しいスコール(雨)が降っている時間帯は、バスやタクシーが高速道路上で完全に停車してしまい、通常20分で着く距離に1時間半以上かかることも珍しくありません。

このような最悪の道路状況の時だけは、渋滞と無縁の高架鉄道「レッドライン」が輝きます。ドンムアン空港から直結の連絡通路を5分ほど歩き、レッドラインの中央駅である「クルンテープ・アピワット中央駅(旧バンスー駅)」まで約20分でアプローチし、そこからMRT地下鉄(ブルーライン)に乗り換えてスクンビット方面へ向かうルートは、天候や交通事情に左右されない最強の「定時ルート」となります。

4. タクシーとGrabの使い分け:バンコク名物「渋滞の罠」

複数人での旅行や、大きなスーツケース(Lサイズなど)を抱えている場合は、公共交通機関での移動は苦行となります。その際はタクシーの出番です。ドンムアン空港からのタクシー手段は大きく2つ、「空港の公式タクシー乗り場」を利用するか、「Grab(配車アプリ)」を利用するかです。

空港公式乗り場(1階)から乗る場合は、メーター料金に加えて「空港乗り入れ手数料として50バーツ」と「高速道路代(約70〜120バーツ)」がメーター外で追加請求されます。市内までの総額はだいたい300〜400バーツ(約1,300〜1,800円)です。一方、Grabを利用する場合は、指定された乗車ポイント(最近は駐車場の専用ピックアップエリアなどが指定されます)まで歩く必要がありますが、料金が事前に確定しており、運転手に行き先を告げる言語の壁がないため、圧倒的にストレスフリーです。ただしこれも先述の通り「夕方の渋滞ラッシュ時はメーターが跳ね上がる(Grabの場合は所要時間が青天井になる)」という罠があるため、平日の夕方にタクシーでの移動は極力避けた方が無難です。

5. 深夜便(23時以降)到着時のサバイバル戦略

エアアジアのクアラルンプール経由便や、シンガポールからのスクート便など、ドンムアン空港に夜23時以降に到着するLCCフライトは数多く存在します。

この時間帯における最大の問題は、「24時を過ぎるとA1バスもレッドラインもBTSもすべて終電を迎えてしまう」ことです。つまり、深夜到着組の移動手段は100%「タクシー(またはGrab)」に絞られます。ここで問題になるのが、空港公式タクシー乗り場に生まれる「絶望的な大行列」です。到着便が重なると、タクシーに乗るだけで1時間以上並ぶことになります。

深夜到着の場合は、飛行機から降りてイミグレーション(入国審査)の列に並んでいる間に、スマートフォンのeSIMを開通させ、即座にGrab(またはBoltというもう一つの配車アプリ)を立ち上げて料金と配車状況をチェックしてください。荷物を受け取り、税関を抜けるタイミングで配車リクエストを完了させておけば、タクシー乗り場の大行列を横目に、スムーズに専用ピックアップポイントからホテルのベッドへ直行することが可能になります。深夜のバンコクで体力と時間を浪費しないための必須スキルです。

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