1. 食器用洗剤のような強烈な洗浄力。髪が指に絡まる絶望
海外の格安ホテルやゲストハウス。シャワーを浴びて、備え付けの「Shampoo」と書かれたボトルや小さなパウチを手に取り、髪を洗い始めた瞬間、違和感に気づきます。
「まったく泡立たない。そして、信じられないほど髪がギシギシになる!」
まるで食器用の中性洗剤で頭を洗っているかのように、油分が完全に奪われ、指が髪の毛の間に通らなくなります。無理にクシを通そうものなら、髪の毛がブチブチと切れてしまうほどです。コンディショナー(リンス)さえ置いていないホテルも多く、海上がりのようにパサパサの髪で翌朝を迎え、セットもままならないまま一日を過ごすことになります。
2. コスト削減と「3 in 1(全身用)」の罠
なぜ格安ホテルのシャンプーはこれほどまでに品質が悪いのでしょうか。理由は徹底したコスト削減です。
① 激安の業務用化学洗剤
彼らが仕入れているのは、香料だけをつけた激安の工業用洗浄剤に近い成分のものです。髪を保護するシリコンや保湿成分などは一切含まれていません。
② 「Hair and Body Wash」の恐怖
ホテルのシャワールームに、ボトルが1本しかドンと置かれていない場合は要注意です。それは「シャンプー・お湯・ボディーソープ兼用(3 in 1)」の液体石鹸です。髪から足の裏まで洗えるという便利な文句の裏側には、「ただ強い洗浄力で汚れを落とすだけの強力な石鹸」という事実が隠されています。これで髪を洗えば、キューティクルが破壊されるのは当然です。
"ホーチミンの1泊3,000円のホテル。備え付けの小さなチューブのシャンプーを使ったら、洗い上がりが針金のように硬床になり、全く指が通りませんでした。コンディショナーは置いておらず、手持ちのスキンケア用の乳液を髪に塗って必死にダメージを抑えました。翌日の写真では髪がボンバーヘッドのように広がっており、せっかくの旅行気分が台無しに。結局翌日スーパーで現地のパンテーンを買いました。"
3. 「硬水」+粗悪シャンプーのダブルパンチ
日本の水は「軟水」ですが、ヨーロッパやアジアの多くの国はマグネシウムやカルシウムを多く含む「硬水」です。
硬水で髪を洗うと、水中のミネラル成分がシャンプーの石鹸カスと結びつき、蓄積されて髪がゴワゴワになります。そこに追い討ちをかけるように「保湿成分ゼロの粗悪なホテルシャンプー」を使うことで、髪へのダメージが臨界点を突破するのです。
4. マイシャンプーの機内持ち込みテクニック
LCCトラベラーは預け荷物(受託手荷物)の追加料金を節約するため、機内持ち込み(キャビンバッグ)だけで旅行することが多いです。そのため、水物の持ち込みには「100ml以下の容器に入れ、全体の容量を1リットル以下の透明ジップロックにまとめる」という国際ルール(液体物持ち込み制限)をクリアする必要があります。
・トラベル用のミニボトルに詰め替える(無印良品などの100ml以下のボトル)
・1回分ずつの使い切りパウチ(サンプル品など)を日数分持っていく
これらが最も確実な防衛策です。荷物を減らすためにホテルのアメニティに期待してはいけません。
旅慣れたプロのトラベラーがこぞって愛用しているのが、LUSH(ラッシュ)などで販売されている「固形シャンプー(シャンプーバー)」です。
見た目はただの石鹸ですが、髪用の立派なシャンプーです。コンディショナーバーもあります。これ最大のメリットは「液体ではないので、機内持ち込みの液体制限に一切引っかからない(ジップロックに入れる必要がない)」こと。そして「水漏れの心配がゼロ」「非常に長持ちする」という、まさにLCCバックパッカーのために作られたような究極のトラベルハックです。