1. シャワー後の顔に雑巾の臭い!「カビ臭タオル」の悲劇
海外の格安ホテルやゲストハウスで、やっとの思いで水シャワーを終え、ラックにかかっていたバスタオルを手に取って顔に押し当てた瞬間。あなたは強烈な悪臭に卒倒しそうになることでしょう。
「く、臭い!!まるで1週間放置された濡れ雑巾の臭いだ!」
綺麗に折り畳まれてはいるものの、タオルからは酸っぱいような、カビが生えたような、あるいは他人の汗が酸化したような強烈な「生乾き臭(モラクセラ菌の臭い)」が立ち込めます。せっかくシャワーを浴びてスッキリした体が、このタオルで拭くことによって一瞬にして臭くなり、不快指数がMAXに振り切れる瞬間です。
2. 「乾かない気候」と「ずさんな生乾き放置」のコンボ
なぜ、ベッドメイキングで置かれた「洗濯済みの(はずの)」タオルがこれほどまでに臭いのでしょうか。
① 湿度100%の気候と自然乾燥の限界
東南アジアなど熱帯気候の国々では、雨季はもちろん乾季でも非常に湿度が高くなります。乾燥機を完備していない安宿では、屋上やベランダでの「天日干し」に頼らざるを得ませんが、急なスコールや高い湿度のせいで、厚手で重たいバスタオルは全く乾きません。
② 半乾きのまま部屋にセッティング
完全に乾くのを待っていると次の客の部屋の準備が間に合わないため、清掃員は「まだ少し湿っている(半乾き)タオル」をそのまま綺麗に四角く折りたたみ、通気性の悪いバスルームのラックに重ねて置きます。密閉された空間で、湿ったタオルは数時間のうちに爆発的に雑菌(モラクセラ菌)を繁殖させ、チェックイン時に最悪の激臭を放つ状態に仕上がるのです。
"海から帰ってきてシャワーを浴び、備え付けのタオルで体を拭きました。その時は気にならなかったのですが、パジャマを着てベッドに入ると、体中から『部室のロッカーの中に置き去りにされた剣道着』のようなすさまじい激臭が放たれていることに気づきました。犯人はあのタオルでした。臭すぎて眠れず、夜中にもう一度シャワーを浴び直し、持参していたTシャツで体を拭く羽目になりました。"
3. 雑菌まみれのタオルが引き起こす肌トラブル
生乾き臭の正体であるモラクセラ菌そのものは人間に直接的な害を与えないと言われていますが、問題は「生乾きで菌が爆発的に繁殖できる環境=カビや他の病原菌も繁殖している可能性が高い」ということです。
特に女性や肌の弱い人は要注意です。ニキビの悪化、顔の吹き出物、謎の湿疹、あるいは前の客の皮膚病(白癬菌など)が洗剤や日光で完全に死滅しておらず、タオルを介して感染するリスクもゼロではありません。臭いタオルは、精神的ダメージだけでなく物理的な皮膚ダメージをもたらす可能性があります。
4. ホテルのタオルは信じない。交換交渉と自衛策
「臭い!」と思ったら、絶対に我慢せずにフロントにクレームを入れてください。
"These towels smell really bad (like mold/damp). Can I get fresh, completely dry ones?"
(このタオル、本当に臭いです。新しくて完全に乾いたものをもらえますか?)
ただし、安宿の場合は「予備のタオルも全部同じ臭いがする(同じ環境で干されているため)」という地獄のような現実が待っていることも多々あります。その場合はホテル側のアメニティを諦めるしかありません。
LCCで機内持ち込みサイズのみで旅行するバックパッカーにとって、ホテルのバスタオルに依存するのはリスクが高すぎます。そこで必ず持っていくべき最強の神器が「マイクロファイバー製の速乾スポーツタオル(スイムタオル)」です。
非常に薄く手のひらサイズに畳めるのに、全身の水分を一気に吸収します。そしてギュッと絞って部屋干ししておけば、翌朝にはカラカラに乾いています。また、日本の「手ぬぐい」も超優秀です。すぐ乾き、かさばらず、体を洗うのにも拭くのにも使える万能アイテム。これらを持参すれば、世界中どこに行っても「臭いタオル」に怯える必要はなくなります。